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はちょと三ツ星

★★★Triple Star~Many shining stars~のプレイヤー「はちょ」による、★★★に関するあれこれ。

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とある医師の手記

どこかにあるかもしれない
どこにもないかもしれない
ワイルドローゼ医院の主人だった医師の手記。
こうしてメディコは引き取られてきた。

拍手[1回]

プロジェット・ミーディコで、緊急摘出された個体ありとの報。
検診のために施設へ。
普通の新生児だった。
デンドロビウムが成長が遅いと嘆いていたが、発生から現在まで約280日。
人間の妊娠期間とほぼ合致する。
ひとまず成功と言ってもいいのではないだろうか。
その個体はプリーモとナンバリングされることとなった。
配下の病院に、調度子供を死産して精神を病んだ女がいるらしい。
他に新生児を育てられるような者もいないので、彼女の子と信じ込ませて育てさせることにしたそうだ。

プリーモが摘出…誕生と言っても差し支えないだろう。誕生してから三年が経った。
そろそろ物心がつき始める頃だから、女から引き離した方がいいだろうとの判断が下る。
検診、健康状態良好、真っ当な三歳児だ。「母親」から引き離されたせいか、多少怯えが見られる。
女は抵抗したので処分したそうだ。

最近ファルチェとして呼ばれることが多くなった気がする。
コロポディプローヴァ達には死神と恐れられているが、まあ実際やることは安楽死なのだから、無理もないだろう。
気付いたのだが、ミーディコ・プリーモは私を恐れていないようだ。
今日など、ふと振り向いたら目が合った。
美しい紅玉の様な瞳だったが、慌てたように隠れてしまった。

デンドロビウムはプリーモがお気に召さないらしい。
彼女によると、プロジェット・ミーディコの者たちは見た目も性能も完璧な天使にしたい、とのことだ。
馬鹿らしいが、彼女らしい我儘と言えるだろう。
その彼女によると、プリーモは光も通さない漆黒の髪、浅黒い肌、血に濡れたような真っ赤な瞳で、全く意図とは正反対だそうだ。
プリーモは前髪を伸ばし始めたようだ。目にかかると視力が悪くなると指摘したのだが、誤魔化し笑いをされて逃げられた。

ミーディコ・プリーモが施設に移されて、早いもので5年経つ。
成長速度は人間と同じ程度で、リチェルカトーレにはそれも気に食わない要素の様だ。
私は魔法に関しては門外漢だし、リチェルカトーレの提示する目標値が適正かどうかもわからない。
人間の同年代の子供と比べるなら、プリーモは明らかに呑み込みが早く、才能もあると言えるだろうに。
彼らが欲しいのは、あくまで即戦力となりえる兵器なのだろうと、再確認した。

来月で、ミーディコ・プリーモが10歳になる。
これを区切りに、リチェルカトーレはミーディコ・プリーモに見切りをつけることにしたらしい。
どんなに失敗しても、めげずに課題に立ち向かっていたあの子を?
自分の生を恨むでもなく、ただ至らなさを嘆いていたあの子を?
既に3日程、食事を与えていないらしい。殺処分前のお決まりだ。
窓越しに、プリーモが膝を抱えて座っているのが見える。
ふと顔を上げて、こちらに気づいた様子だった。
プリーモはただ、微笑んだ。まるでほっとしたかのように。
気付いた時には、口に出していた。「要らないなら、私にくれ」と。
リチェルカトーレは既にテルツォやクァルトにかかりきりで、煮るなり焼くなり好きにしろ、と言われた。

新しい名前を付けよう、と、私はプリーモに提案した。
もうこの子は、プロジェット・ミーディコ・プリーモではないのだから。
考えて、考えて。私の提案した名前はどれもピンとこなかったらしい。
最終的に、メディコがいいです、と言い出したのは、あの子の方だった。
それじゃあミーディコをちょっと読み方を変えただけじゃないか。他にいくらでも名前はあるのに。
しかし、そうと決めたらもう聞かない様子で、この子は意外と頑固らしい。
私はせめてもの抵抗としてメーくんと呼ぶことにした。
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